現役医師が語る【医者の本音】
こんにちは。
一般社団法人メディネクトの池田恒夫です。
【医者の本音】という本を読んでいます。
お風呂に浸かりながら本を読むのが好きなのですが、最近のお供本になっています。
はじめに
メディネクトという医師紹介サイトをはじめてから、医師にインタビューするなかで患者さんとのコミュニケーションについてお話することがあります。
どの仕事においてもコミュニケーションはすごく重要です。
特に医療は、人の生死に関わる分野のため、密なコミュニケーションが必要なのは間違いありません。
ただ、医師と患者の間には【情報の非対称性が大きい】という問題があります。
患者は、その医療が正しいのかを判断することが難しいということです。
だからこそ、医療はその他の分野と比べても双方のコミュニケーションがとりにくい分野ともいえるかもしれません。
医師が考えていること。
患者が思っていること。
両者に乖離が大きいほどコミュニケーションをとることは難しくなり、お互いにモヤモヤしたものが残るようになります。
では、なぜそうなってしまうのか?
その答えを教えてくれるのが、【医者の本音】です。
医師の本音を知ることができる本はなかなかないと思います。
しかも、その本の著者が現役医師というのがすごいことです。
本の紹介文にも【干される覚悟で書きました】と著者である中山裕次郎先生もおっしゃています。
そのぐらい言いにくい本音がたくさん書いてあります。
患者目線でみたとき、【医者の本音】をこれだけ詳細に書いてくれることで、この本から学べる部分がたくさんあります。
実際はまだ半分読んだところです。
できるだけ早いうちに記事にしたかったので途中にも関わらずにブログに残します。
医師とのコミュニケーションに必要なこと
コミュニケーション能力は、「名医の条件である」と本文で述べられています。
本を読みすすめていくなかで、医師と円滑なコミュニケーションをとるためには以下の二点が重要だと思いました。
- 「私は患者だ!」ではなく、一人の人間として「医師」という職業を理解する
- 質問したいことを箇条書きなどして伝える工夫をする
なぜこういった配慮が必要なのか。
患者側もその点を理解する必要があります。
医師の労働環境を理解する
医師は本当に多忙です。
メディネクトの仕事しているなかでも日々実感しています。
そのなかで打ち合わせのお時間をいただくので、手短に要件を伝えることを意識しています。
これは患者にも同じことがいえるのではないか、というのが個人的な意見です。
一人の医師が担当できる患者には限界があります。
1日にたくさんの患者を診て、1人でも多くの患者を救うためには分刻みでスケジュールをこなしていかなくてはいけません。
1人の患者を診療できる時間にも限界があります。
患者側は、「医師ならこれぐらいしてくれて当たり前!」って思っている人も多いかもしれません。
— 池田 恒夫@メディネクト×医療コミュニティ圏2.0 (@2neo_1keda) November 2, 2018
「もっと時間をとって話を聞いてほしい!」っと思われる方も多いはずです。
だからこそ、そう思っている方々に読んでほしいと感じています。
医師一人が担当できる患者には限界がある。#医療環境
医師とコミュニケーションをしっかりとるためにも患者はこの事実を理解しておく必要があると思います。
医師も1人1人のために診療時間をもっと確保したいはず。
しかし現実的に難しいのだと、この本を読んでいると理解できます。
患者も医師への気づかいを忘れない
「多忙な医師とうまく会話するコツ」
「ガンを告知されたときにすべき3つの質問」っといったように本のなかでは、質問すべきことがまとめられている項目があります。
円滑にコミュニケーションをするために、箇条書きにするなどの方法は有効なのだと本を読んでいるとわかります。
コミュニケーションをとるうえで相手への気づかいは必要です。
それは、医師に対しても同じことがいえると思います。
- 質問したいことをクリアにしておく
- なにが不安なのか?なにを解決したいのか?
こういった配慮はどんな業種でも共通することだと思います。
医師とのコミュニケーションにおいては多少異なる部分もありますが、「多忙な医師と会話する心得」として患者は意識しておくべきだと感じました。
最後に
「ガンになったときに患者は医師に何を聞くべきか?」
— 池田 恒夫@メディネクト×医療コミュニティ圏2.0 (@2neo_1keda) November 2, 2018
学生だった僕は、母のすい臓ガンの病状説明で何を聞くべきかもわからずにただ話を聞いていました。
もし僕の大切な人が不幸にもガンになってしまったとき、聞くべきことがわかっている今、それだけで少し安心できるんです。#病との向き合い方
僕が高校生、大学生のときに両親は病で倒れました。
父は脳梗塞。
母はすい臓ガン。
そのときの僕は両親の病状説明を聞くだけしかできませんでした。
仕方のないことです。
でも、今なら少し安心できる気がします。
「医師にどんなことを聞けばいいのか」
「家族はどんな心構えをすべきなのか」
それがわかった今、不安でしかなかった大学生時代よりも強くいれる気がします。
まだ本は途中です。
読みきっていないのでこれからどんなことが書かれているのか楽しみです。
全て読み終わったタイミングで改めてリライトしようと思います。
今日はこのへんで終わります。
ありがとうございました。
一般社団法人メディネクト
代表理事 池田恒夫